腰痛はなぜ起こるのでしょうか。
確実な原因や治療法は、今でもはっきりしたものはないと言われています。
背骨のひとつが単独で動くことはなく、ひとつが動くと同時に他の背骨や関節も動きます。
また、背骨だけが問題を起こすのではなく、同時にまわりの筋肉や靭帯などにも影響します。
たとえ背骨に異常がなくても、それを支える脚や骨盤などの問題が原因で、腰痛が起こる場合も考えられます。
このことから、腰痛を含む背中の痛みの原因をひとつに特定する事は難しく、最低でも2つ以上の原因が潜んでいると考えられます。
• 症状に関しての現在までの十分なカウンセリング
• 必要に応じた検査
• 臨床的手段
医学の分野と同様に、カイロプラクティックでもこの3つの要素から、原因を判断していきます。
背骨は、骨・滑膜関節・靭帯・筋肉・皮膚・皮下組織・血管・神経・椎間板などで形造られています。これらを出来る限り鑑別していくことで、痛みの原因を探ります。
また、年齢や体型、仕事や生活習慣などからも推察していきます。
微小なストレスによってもたらされた機能障害による腰痛は、傷害(trauma)と呼ばれますが、見た目に現れる傷ではなく、その人自身の感覚によって捉えるものです。日常生活でどのような姿勢や動作を繰り返しているかが、原因を考えるヒントになります。
骨折などの重度な外傷・発熱を伴う・夜中に悪化する・排尿障害を伴うなど、重症な病理的問題が考えられる危険信号がある場合は、専門医による特別な診断をお勧めしています。
カイロプラクティックで行う検査というのは、筋力検査や神経学的検査の他に“モーションパルペーション(動的触診)”という、レントゲン検査などでは確認が出来ない骨の可動性をチェックする独自の方法があります。レントゲンを撮ってもらったけど異常はないと言われた、という場合でも、モーションパルペーションで何か問題が見つかるかもしれませんし、そもそも痛みの原因が腰ではなくそれを支える骨盤や脚、または腰よりも上部の胸椎や頭頸部に潜んでいる可能性もあります。